マチルダ…忘れられない出会い

　中之島公園にあるバラ園に向かって歩いていると、フト目に留まった愛らしいピンクのバラがあった。近づいてみると上の写真のように美しく咲いている。その姿を見て私は夢中でカメラのシャッターを切っていた。

　昨日は雨だったのだろう。雨の雫がこの愛らしい花の飾りのように残っていた。

　花は群れて咲いており、その場所だけちっぽけな楽園のようにも見える。私が花に見惚れていると、彼女は笑顔を浮かべて話しかけてきた。

「おじさん。花好きおじさんなんですね。」「嬉しいことを言ってくれるね。大好きだよ。」「良かった。花好きおじさんで。可愛いあたしを写真で残してくださいね。」「ほら、こんなに可愛い写真が撮れたよ。」「ホントだ！ありがと。」

　花は知っているのだろうか？私が花好きであることを…であれば、嬉しいことだ。

…思い出の手記より